更新日:2022/07/04

夜勤専従の介護とは

介護士は基本的に夜勤のある職種です。一般的なのは日勤と夜勤の交代制シフトですが、夜勤を専門とする「夜勤専従」という働き方もあります。

夜勤専従の介護とは

日勤との違い

夜勤専従と日勤の業務で大きく異なる点はどこでしょうか。主な違いは3つです。
1つ目は「見回り」です。夜勤は日勤に比べて配置される人数が少なめです。利用者が体調を崩していないか一室ずつ確認して回らなければなりませんが、日勤ほど人手が多くないためそれなりの時間を要してしまいます。注意したいのは利用者の体調だけではありません。不審者が施設内に入り込んでいないか、内部の見回りも行います。
2つ目は「就寝と起床の介助」です。夜勤専従として働く場合、利用者の就寝時間が勤務時間となります。利用者の中には1人で着替えや起き上がることができない人もいます。そのような利用者の就寝準備や起床準備などの介助を行います。
3つ目は「レクリエーションの有無」です。先述したように、夜勤専従の勤務時間は利用者が就寝している時間帯です。そのため、多くの介護施設で行っているレクリエーションに関する業務は一切ありません。見回りや就寝準備などの決められた業務が中心でイレギュラーなことはほとんどないため、日勤よりも仕事に集中しやすい環境です。

出勤回数について

夜勤専従は出勤回数が制限されるので注意が必要です。出勤回数は最大でも月に10~11回です。週にすると大体2~3回のペースとなります。夜勤は翌日が休みになることが多く連日で働くことがほとんどないため、このような回数になります。

勤務時間について

夜勤にはロング夜勤とショート夜勤の2種類があります。ショート夜勤とはいわゆる準夜勤のことで勤務時間は8時間です。それに対してロング夜勤は勤務時間が16時間と拘束時間がショート夜勤の倍になっています。どちらのタイプになるかは勤務先によって異なります。一般的に介護士のシフトは2交代制もしくは3交代制です。2交代制を採用している施設ならロング夜勤で、3交代制を採用している施設ならショート夜勤で勤務することになります。
イメージしやすいようにロング夜勤のタイムスケジュールを以下に紹介しますので参考にしてください。
出勤は16:00です。日勤のスタッフから引継ぎを行ったり、状況に応じてサポートしたりします。
夕食は17:00~18:00です。それに合わせて食事の準備や服薬の介助、口腔ケアなどを行います。自力で食事をするのが難しい利用者には食事の介助をすることもあります。
20:00になったら就寝準備です。着替えや排泄の介助、オムツ交換などを消灯時間までに行います。
夜間は見回りや休憩、必要に応じてオムツ交換や排泄の介助、寝返りのサポートなどを行い、大体5:00くらいから起床の準備を始めます。着替えや身だしなみの介助、排泄などの介助を行い、利用者のバイタルも測定していきます。
朝食は7:00~8:00くらいなので夕食同様、食事の準備や服薬の介助、口腔ケアなどを行います。
9:00頃になったら介護記録を作成したり、日勤のスタッフに引継ぎをしたりして、10:00に退勤できるように業務を進めていきます。

事前に確認しておこう

勤務先の形態によっても変わる働き方

介護士は勤務先によって業務内容が変わりますがそれは夜勤専従も同様です。各施設の特徴を押さえてから応募するようにしましょう。夜勤専従の求人が比較的多い、特別養護老人ホームや有料老人ホーム、老人保健施設、グループホーム、お泊りデイを例に挙げて詳しく説明していきます。

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